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幸雲南塾2016中間報告会②

雲南市では、2011年より社会起業や地域貢献を志す若い人材の発掘と育成を目的に人材育成「幸雲南塾」に取り組んでいます。
6期となる今期は、5月のスタートアップ合宿で始まり、今回の中間発表会は期間の折り返地点とも言えます。
塾生は60名近い来場の皆さまの前でのプラン発表となりましたが、前日の「地域自主組織取り組み発表会」でもプレゼンさせてもらえたお蔭で、さらに磨きのかかるプレゼンになりました。
来場の皆さまには、プランへの熱意が最も伝わるプレゼンに投票をしてもらい、「グッドプレゼン賞」を1組選出しました。
また多くの貴重なご意見とご支援をいただく機会となり、ご参加いただいた皆さまに、心より感謝申し上げます。
 
フォトレポートをまとめましたので、どうぞご覧下さい。
【フォトレポート】https://goo.gl/LhKl6p
【イベントページ】https://goo.gl/8m5bMA
 
■はじめに(13:30~14:00)
◎藤井副市長による挨拶で幕を開けました。
「子ども大人若者がチャレンジする2daysの最終章、お越しいただきありがとうございます。コメンテーターの方には忌憚のない激励をいただきたい。昨年度からラボアカデミーをスタートしているが、今年は14名が参加している。幸雲南塾については、今年は10ヶ月と長期間の活動になっているが、これまで半年間の実践の成果について発表していただく。ラボアカについては一旦終了となるが、今後の活躍につながる発表をしていただき、絶好の機会を多いに活用していただきたい。」
 
◎コメンテーターの紹介
【コメンテーター】  
(公財)ふるさと島根定住財団 顧問 藤原 義光 氏
しまね銀行 雲南支店 支店長 松井 典之 氏
株式会社PubliCo 代表取締役COO/雲南市総合戦略推進アドバイザー 山元 圭太 氏
NPO法人おっちラボ 代表理事 矢田 明子
◎副塾長挨拶
◎事務局進行説明
 
■ラボアカデミー生調査報告(14:00~14:30)
今期、地域づくりのはじめの一歩として地域調査を中心に取り組む『ラボアカデミー』も開催し、ラボアカデミー生が3チーム6名で発表しました。
 
 
(久野チーム)
5/29に結成。6/10に作戦会議。会議の中で、久野地区の高齢者の課題と子育ての課題、文化伝承の課題を検討。地域のUIターン者の課題を検討したいと思った。「自治会」というキーワードが出た。役割が多いということ、周りにいろいろ言われる、面倒臭いというイメージが出てきた。
フィールドワークを終えて、久野地区は意見を出しやすい地区だと思った。提案としては「住民の方に専門の知識を学ぶ勉強会を実施して、そうでないひとも専門の内容を理解できるようにすれば良いのではないのか?」「自治会の役を残しつつ負担を失くすことをしよう」ということである。
 
(阿用チーム)
テーマは「コミュニティ存続のための目的共有化はいかにして行われるか?」阿用有機農法塾を追うことで検証した。地域における有機農業の成り立ちを題材に、そこに発生するコミュニケーションの形を明らかにしたい。9/10には有機農法で作られた田んぼの稲刈りをした。今後は主要人物への取材と会員へのアンケート調査を行いたい。
有機農法を地区あげて取り組むことができた、その合意形成方法はどんなものだったのか、今後も調べていきたい。
 
(入間チーム)
医療従事者として何か雲南市のためにできないかと、幸雲南塾の噂を聞き参加した。病院などの利用者の中には、住み慣れた家で人生の最後を迎えたいと言われる方が多い。家族が犠牲にならないように、希望を叶えてあげられる方法を考えていきたいと思った。
入間地区にアンケートをとった。「在宅で最期を迎える際に何を困難に感じるか」「在宅看取りの場合、どれほどの時間ならいいか」。負担感については「介護にかかる時間、人、お金」が負担と答え、「時間」を答える人が最も多かった。困りごとは「困った時にどうしてようかわからない、どんなサービスがあるのかわからない」などあり、相談できる人がいない、という困りごとがあるということが驚きだった。
在宅看取りには困難が多いにもかかわらず、自宅で看取っても良いと感じている人が半数以上いたということで、活動を続ける意義があると確認した。
今後は雲南市全体でも同じことが言えるか確認したい。また、広報活動を行っていきたい。
 
◎コメンテーターから
◯矢田
お疲れ様でした。語られなかったが、リサーチの専門家からアドバイスをもらって精力的にやっていた。調査段階から予期せぬことがたくさんあったにもかかわらず一生懸命やってもらった。地域と初めて関わったら、あとは勝手に関わっていかれた。これからも関わりたいと思うか?思う?それならよかった。
 
◯藤原氏
久野地区は時間配分、どうやったかよりもどんな結果かということをもっと知りたかった。阿用の場合、アンケートをとるとのことだが、出口をシャープにしていくといい。入間については、少子高齢化をコミュニティにどう落とし込むかがポイントだと思う。
 
■塾生発表(14:30~15:20)
3組4名の塾生が発表。7分間の発表の後、コメンテーターから10分間の講評を受けました。
 
◎プレゼン1
 
塾生 Joynt(松崎大樹さん、勝部慧さん)
プラン名<理想の保育園を目指して>
主体性をもった子どもを育てる保育園を作りたい。
これまで、毎月1回のじょいんとひろばを開催。自然保育に興味のある保護者さんと会えた。
今後は商工会さんなどに助けてもらって、助成や保険などの情報や手助けが欲しい。熱意ある保護者さんを紹介してほしい。
 
◎講評1
 
・山元氏
これまでで一番話がわかりやすかった。今後は①市場を知る②武器を磨くことをするといいのでは。①アンケート4名では試算ができない。雲南市全体でどれほどのニーズがあるか調べるといい。②じょいんとひろばをやっているが、やってからの学びやノウハウを最大化する振り返り力を強めるべき。ノウハウ集やパンフレットに落とせるようにするといい。それ自体を発信素材として使っていくようにするといいと思う。
 
・松井氏
現在、マイナス金利のため貸し出し金利は安くなっており、貸し出し利息が落ちているので、半数の銀行が赤字化していくのではないかと予測されている。参加した意図も、こういった創業される方を支援することと、破産しかかている会社を再生するという2点からみたいと思っていた。今のじょいんとさんにどう支援していくか。低金利で貸し出せるので、相談もらえれば事業計画の段階から支援できる。ただ、「ここにしかない」ということがあれば違った支援の形を検討している。また、他銀行と多角化できないか、コンサルなどと情報をマッチングさせる事業をしている。アプローチの仕方を提案したいと思うので、またぜひ相談して欲しい。
 
◎プレゼン2
 
塾生 在宅看とりチーム(太田 龍一さん)
プラン名<在宅看とりの推進>
在宅看取りというのは、最期を家で迎えることをいう。日本では今、6割の方が最期を迎えたいと言っている。しかし、10人に9人が病院で亡くなっている。雲南市は3人に1人が高齢者、10年後には2人に1人が高齢者。10年後には、3人に1人が在宅看取りをしなければ厳しい状況に陥る。
私たちは在宅への疑問を知りたい。アンケートへのご協力をお願いしたい。少しでも興味を持っていただけたら、僕たちのブースへ来ていただきたい。
 
◎講評2
 
・藤原氏
人間は必ず死ぬ。死ぬことが不幸なら全ての人が不幸になる。どう幸せに死んでいくかということを考えるようになった。地域の中でどうやって回っていくかということだ。
 
・松井氏
医療は成長業種。融資の面から話すと、地域になければいけないというプラスのポイントから、金利の面でも優遇するし、条件も優遇する。高齢化が進んでいることから、医療分野が鍵になると認識しているので、金融の出番が来れば相談にきていただきたい。
 
・矢田
この会場には医療職でない人がたくさんいる。在宅看とりの成功要因はなんだったかということ、アンケートの作成や配布の具体的なイメージを聞かせて欲しい。
→成功要因に関して。農作業やゴミ出しなど身の回りのことを地域の方がやってくれて、自宅でなくなることを地域が認めてくれていた。
アンケートについて。医療者だけだと偏るので、アンケート作成に意見を寄せて欲しい。個人的に配布してくれる人がいるなら協力して欲しいし、分析の面でも医療と離れたところに気づきが欲しい。
 
・山元氏
問いを変えた方がいい。「どのように死にたいか」より「望む人生の終わりかたは?」と聞いた方がいい。自宅で死ねと言われているような怖い印象を与える恐れがないように。アンケートの問いの仕方。アンケート協力の際、報告とお礼の仕方を考えた方がいい。実施するなら協力者の方々や市民全体に対して返す方法を考えると素敵だと思う。
 
◎プレゼン3
 
塾生 福山 順子さん
プラン名<縁結びパンツの挑戦>
ふんどしパンツの需要が高まっている。なぜなら締め付けが少なく体に優しいため。自分で作ってみたけどできなかったが、雲南市のおばあちゃんに作ってもらい生きる喜びを与えることもできると思う。
テスト販売をすると2週間で88枚が販売できた、11月からインターネットで販売し、12月には縁結びパンツの紹介をする。
パンツをきっかけにして広がりを持ちたい。血圧や血糖値より幸福度を高めることが大事だと思う。
縫製できる方を探しているので声をかけてほしい。
 
◎講評3
 
・松井氏
事業として成り立たせるなら、ターゲット層、価格設定を検討することが重要。経費を抑えるという点も、作り手を募集していくとのことで、経費がかかっていくかもしれない。理想と現実をうまく着地させるモデルプランになることを期待しています。
 
・藤原氏
いくらで販売するのか、男性用はあるのか、年寄り用の失禁なんかに対応できるのかを教えて欲しい。
→コットンタイプだと3,800円、シルクだと6,800円。2点セットで10,000円が一番売れた。子供用も開発途中。失禁用に関しては考えていない。
 
・速水市長
販売戦略と収支計画。年齢層によっては高いと感じる。しっかりやっていってほしい。
 
・山元氏
塾の残り期間を、どこまでこの事業をやっていくつもりかを腹決めする時間にしてほしい。副業なのか趣味なのか本業なのか。それによって事業の方向性が変わっていくと思う。
 
・矢田
いつものようなしゃべり方が魅力的。最終報告会の時はキャラ全開でやってほしい。
 
■グッドアイデア大会(15:50〜16:30)
参加者の皆さんと、予め塾生が考えたテーマに沿ってブレストを行い、たくさんアイデアを出してもらいました。
最後にテーマごとにシェアをし、塾生が特に心惹かれたアイデアを「グッドアイデア賞」として、そのアイデアが出たチームに記念品を贈呈しました。
 
テーマと選ばれたアイデアは以下の通りです。
 
Joynt:自然保育型の園で、保育料以外に収入が得られる方法は?
→協賛する企業を募り、CMをつくる
 
 
在宅看とり:住民にとって、在宅看とりをする際の不安は何か?
→独居問題。切り込んで!
 
 
福山さん:雲南市の住民へ縁結びパンツととの魅力を伝えるには?
→結婚や妊娠などの記念ごとにプレゼントする
 
 
■修了式・「グッドプレゼン賞」発表(16:30〜16:55)
 
◎修了式
ラボアカデミーは今後も精力的に活動を続けるチームもありますが、今回の発表が一区切り。
 
修了証書には、幸雲南塾1期の時からの恒例で雲南市の伝統産業・斐伊川和紙を使っています。代表してトップバッターを務めた久野チームから小林雅和さんが、速水市長から修了証書を受け取りました。
 
◎「グッドプレゼン賞」の発表
来場の皆さまの一人一票の投票により、「グッドプレゼン賞」の受賞者が決定しました。
 
【グッドプレゼン賞】「在宅看とりの推進」 太田 龍一さん
 
・太田さん一言
医療は地域の人が入りにくい分野でもある。想いを共有して一緒にやっていける人がいれば嬉しい。今後もよろしくお願いします。
 
◎コメンテーターによる講評
・松井氏
「百聞は一見に如かず」と社員に言っている。人づてで聴くことは仕事じゃない。まずはお客さんのところに行き、足を運び耳で聴くこと。「現場百編」足を運ぶこと。いいきっかけづくりということで、何がしたいのか、どう具現化していくかということが重要。IOTと逆行することをいうが、自分の目や耳を使うことで人間育成してほしい。
 
・藤原氏
海士町や江津市のように若い人が集まる動きが雲南にもあると思う。うまくマスコミや行政を利用すること。特にマスコミを利用してください。
 
・矢田
ラボアカ生へ
「それはこっちの力不足だ」と感じた部分がたくさんあった。コメンテーターから意見をいただいてモヤモヤしたと思う。それが地域に関わる苦しさであり楽しさでもある。塾は仲間がいることが良い所。この面白さを活かした関わりを今後もしていってほしい。中村さん(入間チーム)は塾を2年間くらいずっと見てくれていた。そういった人がラボアカに参加してくれてすごく嬉しい。参加者の大半が地元の方だったのも嬉しかった。
塾生へ
「実践するなんて聞いてない!」という感じだった1期の時と違い、今回の塾生は、やるってことが分かったうえで来てくれ、すぐに実践を始めてくださった。やりはじめたら腹をくくるタイミングが早くもきたと思う。同じ思いを抱えている実践者が周りにたくさんいるので、存分に活用してください。支援者や塾生としてではなく、同じ仲間として。残りの2~3か月一緒に笑って泣いて、最終報告会で良い報告をしてもらえたらと思う。
 
■閉会(16:55〜17:10)
◎速水市長挨拶
自主組織の頑張りと若い皆さんの頑張り。地域自主組織のがんばりがあるから若者と子供のチャレンジができている。改めてチャレンジの連鎖をやっていることを共有し認識したい。
先般、「縮小日本の衝撃」というNHKの番組が放映された。雲南市では地域自主組織を作って、若者子どものチャレンジをしている。雲南市が取り組んでいることを市民の皆さんと共有して、衝撃に対して前向きに取り組んでいくきっかけになったと思います。みんなで力を合わせて頑張っていきましょう!
 
* * *
幸雲南塾2016の期間も半年を過ぎました。
6期生の皆さんは、この半年塾が始まる頃には想定しなかった、たくさんの協力者との出会いがあり、その顔ぶれは当日の会場にも多く見つけられたのではないでしょうか。
自分自身、そして地域と向き合い続けることは、真剣であるほど苦しく感じる事もあります。
しかし一人ではありません。支えてくれる仲間、たくさんの協力者、地域の人、同期生、そして事務局スタッフも、一緒に悩みながら走り抜きます。
2月11日の最終報告会に向けても、後半戦がんばりましょう!
ラボアカデミー生の皆さんは、まだ活動し足りないという想いを持つ人もいると思います。ぜひ今回できた繋がりを活かして、積極的に地域に関わっていってもらえればと思います。
三日市ラボにも気軽に立ち寄ってみてくださいね!
おっちラボも雲南市も、引き続き応援していきます。

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