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第5期 ラボアカデミー第3回 活動レポート!

第3回は三刀屋町中野地区の旧中野小学校舎にて、中野地区の住民の方を含む総勢約40名の皆さんにお集まりいただき開催しました。
 
第5期 ラボアカデミー第3回 活動レポート!
 
フォトレポートをまとめましたので、ぜひご覧ください。
【イベントページ】
https://www.facebook.com/events/536096456554508/
 
第3回のテーマは「仲間の見つけ方・巻き込み方」。
会場は地域の人や幸雲南塾生をサポートする学生、市外からの参加者も交えて大いに盛り上がりました!
 
●【幸雲南塾開講にあたって挨拶】
・中野地区福祉推進員 金築朋子さん
中野地区は三刀屋の市街地と木次の湯村に通じる道が通り、交通の便は意外とよく、また「自分たちのことは自分たちでしよう」という意識の強い地域。
現在、閉園した幼稚園が交流センターになり、小学校も2年前に閉校したが、そこで民具を収集しており、将来展示をしたい。
 
●【数字で見る雲南】〜産業編〜
・雲南市産業振興課 加藤雄二さん
雲南市は意外にも商工業が健闘しているが、後継者不足が課題。昨年、市が第2期産業振興ビジョンを策定し、「外貨獲得産業の強化、地域内循環型産業の確立」を目指して、6次産業化、バイオマス、「売れる商品開発会議」等に取り組んでいく。
 
●【ケーススタディセミナー~コト起こし実践者から学ぶ!~】
◆ゲスト講師:
【和田 裕子 氏】
株式会社necco代表取締役
出雲市出身。
2010年3月に約11年勤務した大田市役所を退職後、「食の研究所」兼「情報の受発信基地」としてアンテナカフェハレの日をオープン。2013年、邑南町瑞穂エリアへ移住。住まい兼食のフリースペース「むすび舎」オープン。大田市の魅力を発信する「さんべ女子会」としても活躍。2014年、三瓶山にある西の原レストハウスを運営する株式会社neccoを設立。
 
○「アンテナカフェ ハレの日」
大田市役所での最後の産業振興課時代に、企業誘致、販売流通担当(代理店営業みたいな)業務が楽しく、かけがえのない仲間とも出会った。その仕事を一生したいと思って退職した。市役所時代、東京で島根の人や食材を紹介するとシェフやバイヤーから「なぜこんないいものが知られてないの?」とよく言われ、情報発信の課題として、地元で地元の人が地元のよいものに触れる機会が少ない為ではないかと感じていた。
 
そこで、今までよく知られていない人や物の「晴れ舞台」を作りたいという思いから、退職後、個人事業主として、大田市駅前に20席の規模のカフェ「アンテナカフェ ハレの日」を開店した。名前の由来は「アンテナショップ(情報発信)+カフェ(人が集う)」という意味。実際に食べてもらって、口コミで評判が伝わって行くことを目指したカフェだった。ハレの日の存在意義は、ただの飲食店ではなく「食文化の研究所」。飲食店をしたくて市役所やめた訳ではなく、あくまで人や物の情報発信がしたくて、その手段のファーストステップがカフェだった。
 
そこで取組んでいたのは「地産地消」や「古き良き物(味噌や麹)の見直し」「非固定メニュー」「マーケティング」「閉店後の店舗でワークショップ」「行商(営業)に出かけて行く」など。
 
ハレの日のメニューは、調味料などの物品を除くと、県内の地産地消率が9割超。飲食のセオリーでは地産地消率が3割超えると経営厳しくなるので、知り合いのシェフには「部分的にこだわればいいのに」と呆れられていたが、現在の西の原レストハウスでも県内地産地消率は7割。3割ボーダーの定説を覆したいと挑戦している。
 
ハレの日の戦略は「有料試食の小売業」。おいしいけどパッケージが微妙であったりと、そのままでは売れない商品を実際にメニューで出して、おいしかったら店頭でも買えるようにした。店頭商品にはレシピを付けるなど、思わず手に取りたくなる仕掛けも工夫した。
 
「ハレの日」は今年の5月末に一旦閉店。しかしいつか必ず、頑張った自分へのご褒美としても再開したいと思う。
 
◯「さんべ女子会」
2009年、「ハレの日」オープンと同時期に、「さんべ女子会」(農業したい女子の会)も始めた。食という身体を作るものに関わる以上農業について興味があり、なによりみんなで集まって楽しく活動したいという想いから、おじいさんおばあさんたちを師匠にして発足した。2014年時点で会員25名。
 
三瓶山の麓にておじいさんたちと「ちっちゃい農園」を開き、丸5年継続している。ちなみにさんべ女子会には「師匠達の技を学ぶ」、「土に触れることを楽しむ」、「三瓶を元気に(伝統の文化や技術を書き記すなどして後世に伝えよう)」、
という3つのルールがある。
 
メンバーはほとんどが子育て中のお母さんなので、イベントもかならず子供連れでの参加となる(例:ちびっ子ファーマーズ養成)。そういう活動が地域の目に付き、早乙女の衣装を着ての田植えツアーなどイベントの手伝いや盛り上げ役の声がかかるようになる。
 
しかしいざ始めてみるとメンバーが家庭の用事で参加できなかったりとさんべ女子会だけでは手が足らない。そこで3年目、地域のお母さんたちにも声掛けしてみると、案外たくさんの人が手伝ってくれた。そのお母さん達の多くは農作業に熟練した早乙女だったので、自ら率先して苗を植えてくれあっという間に田植えは終了し、みんなでご飯を食べる時間が増えるようになった。そして料理の方も手伝って…と声掛けしてみると、案外快く、しかもみんなで集まって手伝ってくれた。すると以降のツアーの食事には、地域の漬け物や煮しめなどの伝統食もメニューに加わるようになった。
 
お母さんたちが巻き込まれると、お父さんたちも出て来てくれるようになった。ツアーでは毎年、江戸時代から続く三瓶の放牧牛(黒毛和牛)のもも肉を炭火で回し焼いて食べるメニューも用意していたが、大変な手間がかかっていた。
女子会の手に余るので廃止も検討していたが、三瓶のお父さんたちが担当してくれるようになり現在も継続している。
 
今現在いろんな人が関わってくれるようになったが、そうなるまでには3年かかった。さんべ女子会も、最初は地域の人から遠巻きに見られていたが、今では地元のお母さんたちは、郷土料理の箱寿司も教えて一緒に作ってくれ、ツアー客にも積極的に料理の説明してくれるようになった。今の西の原レストハウスでも、お母さんたちの作ったお漬け物が定食に使われており、今後はお母さんたちと三瓶の素材で作った味噌で料理を作る予定である。
 
ひょんなご縁から、東京ビックサイトでブースを一つ借りて三瓶のさまざまな魅力を発信するとともに、さんべ女子会は「三瓶ガールズコレクション」を実行。ユニフォームである割烹着やエプロン、もんぺ姿でステージに上がった。
 
さんべ女子会の目的を、行政っぽくいうと「三瓶山の地域資源を、子や孫、100年先の子供たちに伝える」こと。会の特徴は、UIターン者と、地元出身者の割合が半々でバランスが絶妙で、ぶつかり合うこともあるが、両方の視点があるため地域にも受け入れられやすいと感じている。そして集まる仲間が、実は保育士、管理栄養士、鳥獣害の博士など専門家集団であり、地元で子育て中の母親集団でもあるということが、当事者性をもたらし活動をやりやすくしている。
 
◯株式会社necco
<設立の経緯>
平成27年2月19日(旧正月)に株式会社neccoを設立した。立ち上げの経緯は、市の所有する施設の管理者が、次の指定管理者の公募に申し込まなかったが、市に問い合わせると、管理者が見つからなければ施設は閉鎖すると聞かされた。三瓶の玄関口にあると言え、雄大な景色を望みながら休息のとれるその施設がなくなれば、これからの子供達の三瓶に関するいい思い出が減ってしまうと感じ、また毎年ツアーを行う中で参加者から三瓶の良さを聞き、自分らも良さを再認識していたことから、施設の存続に向けてさんべ女子会で動き出した。
 
しかし、さんべ女子会内部で協議は難航。ゆるく農作業などの活動がしたいのであって、ビジネス化等には抵抗があるという意見もあり、三瓶女子会そのまま株式会社移行は叶わなかった。そこで、三瓶女子会の中に、農園運営部門とレストハウス事業部門と組織を分けて、後者の13人で出資をして株式会社を設立した。
 
<株式会社neccoの戦略(=経営理念=ミッション)>
経営理念は、「多様性を認め合い、地域の人々と共に、三瓶山の豊かな暮らしと文化を100年先の子供達につなぎます。」一言でいうと、100年先の三瓶山に子供達の笑い声を。
 
なぜ中長期計画を飛ばして100年先の話をするのか。意見の食い違いによるトラブルも、この最終目標を共有できていれば乗り越えることが出来るから。
 
レストハウスのコンセプトは、「地域の人に参加して笑ってもらって三瓶山を元気にします。」(事業計画は、事務局にお渡ししておきます)。
 
<廃寺の活用>
時を同じくして地域住民から廃寺の活用を打診され、レストハウスの指定管理終了時の活動拠点と地域住民との接点を確保しておく観点から、その廃寺「教伝寺」を本拠地事務所にして活動している。
 
2つの用途を分けて活用している。お寺事務所は思いを深める場所(味噌や麹づくり)、すぐに利益にはならないが地域振興の拠点。レストハウスは有料試食の小売業を受け継ぎ、産業振興の拠点。農園の近くにあり、食育の企画も多様に展開してゆけている。
 
食の6次産業化への障害は「楽しい・おいしい」などの嬉しい感情が見えにくいことではないか。楽しく・美味しければ「また来るよ」「人にも勧めるよ」→「住んじゃうよ」となって人口増につながるのではないか。「わくわく」で繋ぐのが女子会の役目ではないかと感じている。農水省で働いていた同級生も、さんべ女子会のイベントに参加したのがきっかけで、11月にUターンして地域と新たな企画を運営していく。
 
<株式会社neccoのルール>
株式会社neccoの構成員は皆さんべ女子会の有志13人。役員は代表取締役を含み4名、性格も経歴もてんでばらばらで、お互いの特性をうまく活かしていると思う。会社にして良かったと思うのは、多角的な視野や得意分野を持つ思考が寄り集まったというところ。
 
「言い出しっぺルール(言い出しっぺの企画者が中心となり、周囲のサポートのもと企画を回すこと)」で柔軟な役割分担をしている。そのため人員の変動があっても、ミッションは変わらず継続できる組織として、よい仲間に出会えたことに感謝している。
 
◯最後に
そして物事を動かすには、結局最後は「想い」が重要。将来に不安を感じることもあるが、想いを共有する仲間がいることで、支え合うことが出来る。
 
◯質疑
問:どうやって仲間を集めるのか、具体的に教えてほしい。
答: カフェを起点にして関わる人たちの輪が少しずつ大きくなっていった。  ポイントは、カフェのような場でも、ブログやSNSでもいいので「拠点を作る」こと。あとはいいなと思う人ににじり寄って、一回おいで!と誘う。「苦しくても寝てなくても、とにかく楽しそうにする!」ことがポイント。
 
問: これから挑戦したいこと
答: たくさんある。直近では、調理師免許を取る!ということ。また、三瓶にもっと人を呼ぶこと。自分のご褒美として、50代くらいにハレの日を再開すること!
 
問:他の人の意見を尊重するコツ。周りからのサポートの受け取り方。
答: 皆家庭を持ち、一人では出来ることが限られている。やりたいことを相談されたら否定せずに「やろうよ」と促し、自分たちの得意分野を持ち寄って動いていく。
  集まっている皆は元々想いが強いので、基本的に「やったら?」と言うと出来てしまう。しかし、情報発信等は皆でやるほうが効率よく集客できるので、皆でサポートし合って活動している。
 
第5期 ラボアカデミー第3回 活動レポート!
 
●【グループセッション】
続いては、グループセッション。幸雲南塾生、ラボアカデミー生が、事前課題「チャレンジプランシート」を使って、プランを発表しました。
塾のカリキュラムが半分を終え、塾生のプランがかなり具体的になってきました。ラボアカデミー生の中には、自分のプランであるイベントを実施した方も出てきました。
塾生同士、講師、一般参加者、関係者からたくさんのアドバイスやコメンシートが寄せられました。
 
●【振り返り】
本日の振り返りとしてコメントを頂きました。
 
・矢田明子塾長:
塾生は、実践を始めていく人が出てくると思う。動き出す動機があれば動くのに抵抗がなくなる。最初は塾生などのサクラでも参加してもらうのが雲南らしい巻き込み方だし、それも立派な巻き込み。和田さんの大きな事例を聞いたので、まずは小さな一歩を始めていきましょう。チャレンジを始める人を皆で応援してあげてほしい。
 
・和田さん
自分も幸雲南塾を受講した時、まだ第3回目ではふわふわしていた。今日は起業家スクール並みにコメントをしてしまった。プランの熟度は回数重ねるごとに変わるし、コミットも変わる。それでいい。最終報告会を楽しみにしている。
 
●【記念撮影】
最後に、塾生・アカデミー生・事務局で記念撮影。
 
第5期 ラボアカデミー第3回 活動レポート!
 
●【交流会】
18時からは中野交流センターにて交流会が開かれました。料理も「笑んがわ市」で有名な中野地区のお母さんたちによる手作りです。
中野地区の住民の方々にも多くご参加いただき、塾生、アカデミー生、卒業生、地域内外の一般参加者の皆さん、関係者、事務局、たくさんの方々が集まって、学び合い、支え合い、より地域に貢献できるよう振興を深めました。
 
●「幸雲南塾/ラボアカデミー」とは?
雲南市が主催し、全国で活躍する20~30代の若手先輩起業家を講師に迎え、塾生自らが実行するプランを作り上げていくプログラムとして、平成23年から毎年約半年間の塾を開催し、60名の卒業生を輩出してきました。
第5期は、さらなるステップアップを目指し、市内のコミュニティが抱えている地域課題や地域資源、市内事業者、先輩塾生とのマッチングを図ることで、より実践的なプラン作りを目指します
「幸雲南塾2015/ラボアカデミー」開講!
→http://www.city.unnan.shimane.jp/www/contents/1432595664102/index.html

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