岡本 茉由さんインタビュー

第3期

幸雲南塾は私の人生を豊かにしてくれています

幸雲南塾 3期生 岡本 茉由さん

−幸雲南塾に参加するきっかけを教えてください。

私は、江津市出身のため、実は、雲南市のことを知りませんでした。がんで苦しんだ親族を看取ったことがきっかけで、「人生の最期を悲しい形にしたくない。何とかしたい。」と思って、島根県立大学で看護を学びました。そんな時、同級生だった矢田(明子)さんに、3期の幸雲南塾に、誘われました。看取りのことばかり考えていた私でしたが、矢田さんの姿から、病気の予防を考えるようになっていきました。病気の予防方法をみんなになじみやすい形に変えていくことで、病気を予防してもらうことができ、病気がひどくなりすぎることもなくなります。病気になる前に介入できる方法を考えていけるようになりたいと思っていたところ、幸雲南塾なら実現できるよと言われ、参加を決めました。

−どんなマイプランを発表したのですか?

「まゆちゃんの宅配便」です。一人暮らしの高齢者に、重たくて買いに行くのが大変な砂糖や醤油などを持って行って、健康情報も届けるというプランです。一人暮らしだと、人と交流する機会がどうしても少なくなったり、ご飯をつくるのがおざなりになったりしますが、訪ねることで、気分転換になるし、生活にメリハリがつきます。何より、健康教室を開催しても、集まってこない方々にどうアプローチしたらいいかということから、考えました。最初は、自分がやっていた絵本の読み聞かせをすることも考えたのですが、高齢者にとっては、絵本は興味がないし、おせっかいというかありがためいわくですよね。どうしたらいいか悩んでいるときに、幸雲南塾で、人に会って話しを聞いてくる宿題が出て、民生委員の方や見守りをやっている人、社会福祉協議会の方々にお話を聞き、気付きました。このプランは、幸雲南塾賞をいただきました。

−その後、雲南市で就職したと聞きました。

はい、雲南市立病院に就職しました。もともと、近しい関係で看護したい、地域医療をしたいなと思っていました。はじめは、都会に出ようと思っていましたが、みんながそう考えているなかで、同じ選択をすれば、地域にいる看護師が少なくなると思ったんです。そして、雲南市には、雲南塾をはじめ、多くの縁があることや、同じ目的を志す仲間がいました。ここでなら頑張れそうだと思い、雲南市立病院に就職を決めました。

−働いてみて2年、どうですか?

雲南市立病院で患者さんや同僚に育てられ、2年が経ちました。毎日様々なことが勉強になり、充実した2年間でした。その中で、「家に帰りたい」と口にする患者さんに多く出会いました。同時に、まゆちゃんの宅配便をしながら「できるだけ長く住み慣れた土地で過ごす幸せ」をたくさん知りました。そうするなかで、「できるだけ長く住み慣れた場所で大切な人と健康で幸せに暮らせるお手伝いがしたい。」と思うようになりました。その頃、幸雲南塾5期生が「訪問看護ステーションコミケア」を立ち上げたんですね。中山間地域と呼ばれ、経営が困難な場所でも、家に帰ることができるように新たなチャレンジが取り組まれていく様子を見て、私も家で暮らし続けるお手伝いがしたいと思うようになりました。
そして、4月から訪問看護ステーションコミケアで働いています。少しでも長く、自宅ですごせるようにという夢に向けて少しずつ進んでいるなと感じます。本当に、人生を変えてくれました、幸雲南塾。こうなると思っていませんでした。幸雲南塾へ参加した経験は私の人生を豊かにしてくれています。幸雲南塾で多くの人に出会い、多くの視点と多くの幸せをもらいました。それに、まゆちゃんの宅配便も、久野地区で続けています。すごく喜んでくださいますし、生活のメリハリになっていると思います。今後は、今を生きている時間をきらきらさせることで、より最期が豊かになるようなことができたらいいなと思っています。こんなふうに考えて、行動していく力をもらった幸雲南塾は私の人生を豊かにしてくれています。
 
聞き手:田中輝美(ローカルジャーナリスト)

訪問看護ステーションコミケア

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