武田 勇也さんインタビュー

第4期

ずっと大切にできるものと巡りあってほしい

幸雲南塾 4期生 武田 勇也さん

−主催されている「名工探訪」が今年で5回目ですね

郵便局に勤務していた時代、邑南町の過疎の局を受け持ったことがあり、年金暮らしのお年寄りがほとんどという中で、地域経済の縮小を体感したんです。何とかならないかと思っていましたが、ふと地元雲南市も同じではないかと。何とかお役にたてないかともやもや考え、紙にたくさんの企画を書いていました。そんなとき、知り合ったラメールの館長さんが「ゴールデンウィークの雲南は、閑古鳥が鳴いている。ものづくりの人を紹介しながら、工房に訪れてもらい、観光客の増加を図れないか」と相談され、「私がやります!」と言ってしまいました。1回目はなんと350人以上が来られました。その後、趣向を変えながらも、毎年、続いていますが、3回目までは、作家さんからもいろいろ叱られるたことも多くあり、心も折れまくって、よく4回できたなと思います。意地ですね(笑)昨年初めて、いい形でできて、作家さんも喜んで楽しんでやってくれて、今年はミーティングにもノリノリで参加してくださって。名工探訪をきっかけにできた工房もあります。続けてよかったなと思うようになりました。始まったからには、5年間はやりたいですね。

−そこから幸雲南塾につながったのですか?

チェリバホールの親しいスタッフさんから「幸雲南塾ってやるらしいけど、出てみない?」と話をもらい、ここでも、よく分からぬまま「やります!」と言ってしまい、1期の塾に参加することになりました。訳もわからぬまま、初回の名工探訪に向けて工房巡りの旅をしながら、別のマイプランの案を提出したら「今やっていること大事にしたら」と言われ、名工探訪に絞ることにしました。幸雲南塾では、同期の存在が一番です。自分自身はつい「課題」ばかりを見てしまう癖があり、動きがとれなくなったり、窮屈なまま消化できなかったりすることもありましたが、幸雲南塾で、課題を受け止めてなんとかしようと考え、行動している仲間がいることがわかりましたし、想いを聴いてくれて、わかってくれることが大きいです。こちらも、つらさがわかるので応援してあげたいと強く思うようになりました。

−その後、郵便局をやめて、おっちラボに入られましたね。

矢田さんや銀鏡さん、酒井さん、すごくがんばってくれているのを感じていましたし、人が減る中で、もっと持続可能なものを目指していかなければ、立ちゆかなくなるのではないかという想いや、自分が感じたような将来への不安を持つ人たちが出てほしくない、希望に変えたいという想いがあります。郵便局も大好きでしたし、地域に頼られて嬉しい職場ではありましたが、これもご縁だと思って、思い切り、やるしかないと思い、2014年5月に入りました。幸雲南塾の4期は、運営しながら塾生も兼ねました。

−今後はどう考えていますか

働きながら、おっちラボにかかわる形を考えています。消費生活アドバイザーの資格をとって、エシカル消費を広めたいです。自分達の消費の仕方が社会や環境、将来に大きく関わっていることを知ってもらって、みんなが何気なくしている買い物を、使うお金の行き先を考えながら、自分達に必要なものを選んでもらえるようにしたいです。
モノの価値が本当に適正なのかと、名工探訪をしながらも思っていました。例えば、有機農業の野菜も100円で、大量生産のものも100円です。消費者目線から声をすくって、企業に受け取ってもらえれば違うのかもしれない。地域の経済やサービスをうまくつなげるようなことができたらいいです。おっちラボにも関わってはいきますが、まずは、自分の軸をはっきりさせたいと考えています。
 
聞き手:田中輝美(ローカルジャーナリスト)